予備校で学ぶだけでは終わらない。医療者になるために。
2012年11月17日 医療に関する話題
受験生の皆さん、こんにちは(^o^)☆!アシスタントの岡田です♪
寒気の到来とともに、政局も大きく動いた今週。野田総理の「解散」発言と共に、12月16日の師走の決戦に向け、事実上の選挙戦に突入しました。20歳になった今でも、『ボージョレヌーボ解禁』『解散総選挙』という世間で言うビッグニュースにあまり興味が湧かない私は、まだまだ子供のようです……(笑)
そんな私も、将来に向かって日々頑張っていますよ☆笑☆皆さんと同じように、実は医療従事者になるために、和歌山県立医科大学保健看護学部に在学中です。看護師・保健師・養護教諭の資格を得て、将来は地域医療や第一次予防(病気を未然に防ぐこと)に寄与したいと考えています。
私たちが看護や医療を提供する患者さんは、「病める人」である前に「一人の尊厳ある人間」。誕生から成長発達し成人となり、やがてさらに穏やかに衰え、安らかな死に向かって生きていくという、人生のあらゆるステージにいる患者さんを理解し、そんな患者さんの個別性に応じた医療を提供するためには、本当に様々な視点が必要です……そのため、大学では生物学・解剖生理学・心理学・社会学など様々な授業が行われています☆
解剖生理学の授業では、医学部と保健看護学部が共同で、ご献体を解剖します。私は初めてご遺体と対面した時、愛する人を亡くされたご遺族の悲しみや、1日1日を積み上げてこられたその方の人生の深さ、命の尊さを感じずにはいられませんでした。そんな事を考えていると、最初はご遺体を直視できず、ただただその場から逃げだしたくなりました。
そんな時、医学部の友人にこう言われました。「将来の医療従事者として今人体に初めてメスを入れた瞬間を、私は一生涯忘れへん。今、解剖やれへんかったら献体された方のお志を無駄にすることになるで。頂いた期待に応えな!」って。その言葉を聞き、私は自分には将来の医療従事者になる上での覚悟が足りなかったことに気づかされました。解剖実習では、人体の構造と機能を実際に学べただげでなく、自分の中で確固たる覚悟が培われたような気がします。
また、大学付属病院の実習では、座学では触れることのできない「生の医療」を実感することができます。病院の実習で、実際に患者さんと接することで「物語医学」の重要性を身にしみて感じることができました。「物語医学」とは、患者さんと対話する中で医療を提供することです。今年で満99歳になる聖路加病院理事長の日野原重明さんは長年の医師経験の中で、「物語医学」を生み出しました。著書「生き方」の中で日野原さんは、『大丈夫、よくなります、と医師があなたの肩に手を置いてくれたら、あなたの心は晴れるでしょう。あなたに備わっている回復力も体の中に湧いてきます』とおっしゃっています。病棟実習の中で、この日野原さんの言葉がよく心にしみました。私が受け持った患者さんは、「あの医師は体の痛みはもちろん、心の痛みまで分かってくれるねん。あの医師に出会えて病気良くなったわ」とおっしゃっていました。
医療者のさりげない行為も、技・治療の一つです。もちろん、「物語」だけでは疾患を治すことはできません。しかし、「物語」と現代医療が結びついたとき、患者さんにとって素晴らしい癒しと治療の効果が発揮されることは間違いないと、実習の中で感じました。医療の高度化・複雑化が急がれている今日ですが、一番大切なことは技術革新に頼らず医療者自らが患者さんとの対話の中で、心身の痛みに触れていくことかもしれないです。
自分一人の力ではなく、多くの方々の支えがあって、私は医療者として成長することができるのだと日々実感します。私を大きく変えてくれた病棟実習での経験について語りたい所ですが、かなり長くなってしまいそうなので、今日はこのあたりで。皆さんも私と一緒に、より良い医療者目指して頑張りましょうね~(o^^o)♪
ではまた、上本町教室・谷町教室でお待ちしております!!
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