「孤立死」について。

2013年08月01日 医療に関する話題


皆さんこんにちは。アシスタントの西山です。

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今年に入り、家族世帯の痛ましい孤立死の報道が相次いでいますね(><)

マスコミはつい最近まで「孤独死、孤独死・・・」と大騒ぎしていたのに、なぜ「孤立死」なのかと、疑問に抱いているのは私だけでしょうか?

お調べしたところ、孤独死、孤立死の表現については今のところ明確な定義づけはされていないそうです(笑)

そのため主要メディアは独居者が誰にも看取られずに死後発見された場合を「孤独死」とし、それが家族に起きた場合を「孤立死」と使い分けているとか……

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しかし、問題をかかえた人が必要な支援を受けらないまま孤立して亡くなるという点で、根本的に両者は共通していますよね。

それに最近は「孤独死なんて言われたくない」、「一人で亡くなっても孤独だったかどうかなんて本人にしかわからない」という人も増えているそうです。

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それにしても日本ではなぜ、死後何週間も発見されないような孤立死が多発するのか、医学部受験生の皆さんは気になりませんか?

主に3つの原因が考えられるそうですよ。

1つ目に考えられるのは、単身世帯が増えるなかで家族の絆や職場のつながりが急速に失われ、孤立する人が急増していることです。

とくに失業、退職、離婚などで仕事と家庭を失って孤立する中高年男性の問題は深刻ですよね…

それは東京都監察医務院の調査結果にも現れており、孤立死はほぼ2対1の割合で男性(とくに50代~60代)に多く、また遺体発見までの平均日数も男性は12日で、女性のほぼ2倍に上るそうです!それだけ男性の孤立度が高いということです(><)!!!!

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2つ目は、各国の社会的孤立度を比較した調査で、「日本人は家族以外の人との付き合いが少ないため、孤立しやすい」との結果が出ていることです。

家族の絆を強めるだけでなく、家族以外の社会的なつながりをつくり、独居高齢者などが家族に頼らなくても自立した生活を続けられる仕組みづくりが必要だと思いませんか?

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3つ目は生活保護や介護保険などを含め従来の社会保障システムが家族の存在を前提に設計されているため、最近の単身世帯の急増にうまく対応できていないことです。

実は、単身世帯の増加は日本に限らず、ほとんどの先進国で起きている現象だそうですよ!

日本のメディアは「2030年に単身世帯の割合が全体の約4割になる」と大きく報じているが、北欧諸国ではすでに37%台と4割に近づいているそうです。

しかし、これらの国々で独居者の孤立死が深刻化しているという話は聞きませんよね……。

単身世帯の割合が日本に近い米国の場合も同じことが言えますが、独居の高齢者や生活困窮者などが必要な支援を受けられる仕組みを整えれば孤立死が多発することはないのです!!

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医師や地域保健師、ソーシャルワーカーなどの医療従事者の協働によっても孤立死を防ぐことは可能なかもしれませんね★‼‼

当予備校に通われている皆さんが、医学部に合格し、医師となり、これらの問題に取り組んでいただけたら幸いです。医師というのは傷を治すだけではなく、予防にも携わるお仕事です。皆さんが医学部在学中にどの科を選ばれるのかはわかりませんが、医学部に進もうと決意された皆さんにしか進むことができない道がありますから、皆さんにできること、皆さんがしなければならないことを行うことを期待していますね。医大に合格した先輩方も、きっと同じように考えているはずです。

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それでは、この夏も一緒に医学部合格へ向けて一緒に頑張りましょうね♫

また明日もナカサカ医進ゼミナール上本町教室・谷町教室でお待ちしております★★‼‼

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